動物の鍼治療について
鍼治療は人間の治療でも使われていますが、東洋医学の一種です。色々な太さの針を使って体の表面にある各症状のツボに刺激を与えることで、自然治癒の力や免疫の力を向上させて、健康な状態に戻して病気を治していきます。
鍼治療の必要性
“ツボ”は全身にあり、それぞれに期待できる治療の効果が違ってきます。獣医によっても治療方法は違ってきます。鍼をさしたまま電気を通す方法やできる限り少ない数の針で行う方法もあります。どの方法でも動物たちにリラックスしてもらうことが重要です。鍼・東洋医学はまだまだ受け入れられにくい分野ではありますが、これからの獣医療に必要だという考え方が少しずつ広がりつつあります。
鍼治療の症例
鍼治療で良くなったという症例はたくさんあり、これまでに効果があった疾病は椎間板ヘルニア・皮膚炎・腫瘍性疾患・アトピー性皮膚炎などがあります。また、免疫不全・腎不全・心不全・てんかんの補助療法として効果が期待されています。
受ける前には必ず情報収集を
リスクが少ないからといって安易にうけるのは注意が必要です。料金は手術ほど高くはないがステロイドほど激安ではないことや獣医師ごとの技術の格差があるなど、受ける前には情報収集が必要です。ステロイドを使わずになんとかしたいという飼い主様の声が多いのも事実ですが、まだ情報量も少なく理解されにくい療法ではありますが、飼い主様の選択肢が増え安心して利用できる方法として確立していってほしいものです。